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「クモ」
「こどもの森」の池で水遊びをしていた時のこと。Hくんは小さなお椀に水を入れては出してを繰り返して遊んでいました。
突然、動きが止まり「じーっ」と木を見つめだすHくん。そして私の手を引いて私を木へと連れていきます。
不思議に思い、「どうしたの?」と尋ねると、指をさして「かけて」というHくん。
「水をかけるの?」
と私はHくんの目線でよく見てみると、そこにはクモがいました。
私は「これ?」と尋ねると、
「クモさん、かけて」とHくん。
私は戸惑いながらも、そーっとクモさんの下の方に水をかけてみました。
すると、それを見ていたHくんは
「クモさん、気持ちよかったね」
と嬉しそうに話します。
「クモさんも暑そうだったから、
水をかけてあげたかったんだね。
ありがとう」
と伝えると、Hくんはとても嬉しそうな
表情でした。
そして、繋いだHくんの手が
ぎゅっと私の手を握り、Hくんから
「ありがとう」
の気持ちを感じて心が温かくなりました。
それから、しばらく二人でクモさんを
眺めました。
多くの言葉を交わしたわけではありませんが、Hくんの手を通じてHくんとの心の距離が近づいた気がしました。
子ども達は人と関わり合うことの楽しさや、一緒に過ごすことの喜び、安心感を味わう経験が人との関わる力の基礎を培っていきます。
これからも、Hくんの思いに心を寄せ、Hくんの目に見えない心の声を聴き、共感していきたいと思います。
4才児さん
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